牛丼チェーン「すき家」の愛媛県今治市の店舗で、客の男性がテーブルに備え付けてある紅しょうが用のトングを丼に入れたまま牛丼を食べたり丼を頭にかぶったりする姿を動画撮影し、ネットで中継した問題で、フジテレビ系情報番組「とくダネ！」が男性に直接取材した様子を放送した。放送は１６日。男性は取材に「トングを混ぜていない」「丼はかぶるふりをしただけ」などと説明した上で、「うっかりミス」であって「ネットが騒ぎ過ぎ」と主張した。

１６日に放送された番組では「トングで“牛丼混ぜ男”直撃」と題して、問題の動画の一部を流し、ネットでの批判や地元の人の困惑する声を紹介。さらに男性との取材のやりとりを報じた。

番組によると、男性は自称３５歳で、実家の仕事を手伝っているという。自宅で取材に応じ、「紅ショウガを置いて、一瞬僕、かき混ぜたように見えたんですけど、僕、置いたんですよ」「（中継を）見ている人がじゃあ歓喜のポーズをみたいなのをって言われたので。丼をかぶるふりをした」などと説明した。

「本当にトングでかき混ぜていないのか」という取材ディレクターの再度の質問にも、「見方によると思うんですよ。僕はそれ（トング）で混ぜたというよりも、紅ショウガを置いたという感覚でこうした」と反論。ネット上の企画で超大盛りの牛丼を時間内に食べる約束をしたために慌てた結果だとして、「そういう企画で３０分以内に完食しなきゃいけないということで、約束を守るために食べた」と語った。

丼をかぶったしぐさについては、「丼をかぶってみてよという（ネットで）コメントがあったので…。本当にかぶったら落ちると思いますので、かぶるしぐさをした」。さらに取材ディレクターが「迷惑行為にあたってしまったというお考えは？」と尋ねると、「ネットの反響をみて、これ、やり過ぎじゃないのかなって。僕はやったほうは悪いと思ってるんですよ　うっかりとしたミスですから。だけど、ネットが騒ぎたてているような形であって、僕はちょっといきすぎてるんじゃないのかなって思う。ただし、これだけの騒動になったことは本当に申し訳なく思います」と迷惑行為を否定した上で、騒動になったことに対する謝罪の言葉を口にした。

番組では、取材の約４時間後に男性がネットで生配信したとして、その動画も紹介。動画の中で「騒いでるのは君らじゃないのって何回も言ってるでしょ。だから必要以上に騒いでるのは君らだろ」「オレはちゃんと謝ったし、それに対し訂正してる。悪いと思ったことは悪いと思うって言ってるでしょ」とする主張を繰り返した。

今月１５日には、コンビニのおでんを繰り返し指で突くなどしたとして、愛知県の無職の男（２８）が威力業務妨害容疑などで逮捕された。取材では、この“おでんツンツン男”についても、牛丼を混ぜたとされる男性に聞いており、男性は「僕のはそういうのではないと思っているんですよ、食事目当てで入ったものの、不注意でそうなったので」と反論した。

番組では、“おでんツンツン男”の事件も紹介。コメンテーターたちから「これを機にモラルを再確認する時期に来ているのでは」「許せないですね」などのコメントが。小倉智昭キャスターは「おそらく炎上するんだろうなって思いながらやってるに決まってる。あとで言い訳したってしようがない」などと厳しく指摘した。

すき家本部によると、動画は１０日午後７時ごろ撮影されたとみられる。同社は１１日、メールなどで複数の情報提供があり把握。１２日には本人を名乗る男性から電話があり「自分は悪くない」と話したが、その後店を訪れ、従業員らと話す中で謝罪もあったという。

同社は公式ホームページで、「お客様による不適切行為の動画掲載について」と題して動画の件を報告。「当該行為が行われた今治北日吉店は、すでに撮影者を特定し、現在警察に通報・相談しております。お客様にはご心配・ご迷惑をおかけすることを、深くお詫び申し上げます」などと消費者に向けて説明している。

　　（ＷＥＢ編集チーム）


2016.12.19 13:20
http://www.sankei.com/entertainments/news/161219/ent1612190014-n1.html